① Uチップとは
Uチップとは、U字型の装飾をアッパーの切り替えに用いた革靴のことを指す。各国でその用途が異なった為、地域によって独自の発展を遂げ親しまれてきたデザインである。 一方で、カジュアルな靴としての認知は共通している為、一般的にフォーマルな装いが求められる冠婚葬祭などの場には不向きとされている。
② Uチップの歴史
Uチップの原型は、ノルウェーの漁師靴といわれている。その証拠にUチップは別名、ノルウェーフロントと呼ばれることもある。1930年代に入ると、アメリカ・イギリス・フランスでゴルフ靴・カントリーシューズ・狩猟靴として普及し、現在でもそれぞれの個性を色濃く残している。
③ Uチップの種類

Uよりシャープな〈Vチップ〉
ノーズと呼ばれるつま先部分を長くデザインし、甲の装飾をシャープにしたモデル。 Vチップは見た目の綺麗さ故に、ビジネスシーンでも使用されることがあり汎用性の高いデザインといえる。
型押しのアッパーを使用した〈Uチップ〉
アッパーに使用する革を型押しのカントリーカーフにすることで、小傷に強いだけでなく無骨さと上品さを兼ね備えたモデル。バーウィックではフランス・デュプイ社の代表的なカントリーカーフを採用しており、独特なパターンから生み出される陰影と艶感が型押しの良さを更に底上げしてくれている。


ノルウィージャンウェルテッド製法を用いた〈Uチップ〉
ノルウィージャンウェルテッド製法とは革靴の製法の一つである。側面から見た際にステッチ(縫い目)が見えるかどうかで見分けることができる。堅牢な作りが特徴で、登山やスキー靴、軍用靴に多く採用されていた。カジュアルな印象の強いUチップと非常に相性が良く、重厚感のあるデザインが幅広い世代に支持されている。
④ Berwick1707の定番Uチップ
Vチップ
2369
つま先のスキンステッチに高さを持たせることで、エレガントな印象を与える

Vチップ
4558
甲の高さを抑えることで非常にシルエットが綺麗なモデル、カラバリも◎

Uチップ
4477
ノルウィージャンウェルテッド製法を用いたカジュアルラストとノルウィージャンが調和したモデル。カラバリも豊富。

Uチップ
5337
言わずと知れたチロリアンシューズ。見た目の無骨さに反して快適な履き心地。

⑤ コーディネート例
〈UよりシャープなVチップ〉のコーディネート
シルエットが美しいVチップはスーツスタイルに合わせても、全体が綺麗にまとまる。 ジャケパンスタイルなど、フォーマルすぎない着こなしに合わせやすいのも人気の理由。
〈型押しのアッパーを使用したモデル〉のコーディ
一見、合わせにくそうな型押しのレザーもデニムやチノパン、カーゴといったカジュアルパンツとなら非常に良く馴染む。バーウィックではUチップのほかに、ローファーやダブルモンクにも同様のカントリーカーフ(CC)展開があり、一足あるとコーデの幅が広がる。
〈ノルウィージャンウェルテッド製法を用いたUチップ〉のコーディネート
カジュアルスタイルなら合わせられないものがないほど、優秀。定番だが、ダークブラウンのUチップにライトベージュのチノ、アウターにデニムジャケットは外せない。チロリアンシューズを合わせるなら、パンツはスラックスなど綺麗目を選ぶことでチロリアンのアウトドア感が抜けて都会的な印象に。
お手入れ
• 着用後は馬毛ブラシでブラッシング
• 定期的なクリームでの栄養補給
• シューキーパーで型崩れを防止
• 複数足のローテーション使用
サイズ選びのコツ
• 夕方の足が膨らんだ時間帯に試着
• 普段着用する靴下で試着
• つま先に適度な余裕を確保
• 甲の高さとフィット感を重視